貴族や陰陽道の食事

陰陽師の安倍晴明は八十五歳でこの世を全うしましたが、当時では相当な長命と思われます。貴族や陰陽道ではどんな食べ物を食べていたかというと、米を中心に大豆、ゴマ、そば粉と云った類のものです。主食は玄米御飯や雑穀御飯。おかずは、魚が中心でアジ、サバ、イワシ等、野菜はカブ、大根、レンコン等、旬な物。ご飯を食べる時間は朝十時。夕方四時の二回の規則正しい時間でした。甘い・辛い・しょっぱい・酸っぱい・苦い味の五味を組み合わせて食べていました。このように『規則正しい時間にバランスの取れた食事を摂る生活が長寿の秘訣』の一つです。但し、人間はただ栄養を得る為だけに食事を摂るわけではありません。食文化の根底にある考えは[感謝]の念です。日本では食事の前に[いただきます]という習慣がありますが、これも感謝を表現した言葉です。生きているものの命を戴くことで、自分の寿命を全うさせて頂くことへの感謝です。単に口にするだけに気をつけるのではなく、その行動の裏にある美しい身体を作ることを忘れてはいけません。『心身ともに美しくあることが長寿の秘訣である』と言えます。そして安倍晴明が行っていた事が、年中行事を決して欠かさず行う事です。それにより『天からの恩赦を受け長寿になった』と考えられます。。例えば、節分とは本来「季節を分ける」つまり季節が移り変わる節日を指し、立春・立夏・立秋・立冬それぞれの前日に1年に4回あったものでしたが、日本では立春は1年のはじまりとして特に尊ばれ陰陽師により旧年の厄や災難を祓い清める「追儺(ついな【節分の一種の行事事】)」の行事が行われていました。晴明は追儺(ついな)が宮中の喪中で停止された時期でさえ、自宅にて行うことを欠かせませんでした。生涯天文博士としても活躍し、長寿を全うした陰陽師安倍晴明の生き方を元に現代人の私たちにも参考になる食文化と年中行事(その土地の行事)その背景を考えてみました。